道 自分史①

2023.06.30

わたしは今まで、まあまあ長い道のりを歩いてきました。

その歩みは、ときに軽く感じられたり、重かったり、走ったり、つまずいたり、転んだり、ぶつかったり、
迷子になったり、またある時は頂上が見えない大きな壁を登らなければならないような頃もありました。
また、知らずに前進していたような時もありましたが、立ち止まって全く動けなかった時というのは思い出せません、
へとへとでも、四つん這いでも、腹這いでも、進んできたような気がしています。

その、いままであまりふり返ることのなかった「道」を、その時々の風景や気持ちを思い出しながら辿っていきたいと思います。

 

●誕生

わたしは6人兄弟の末っ子として横浜の鶴見で生まれました。

父が47歳、母が41歳の時の子供でしたので、よく姉たちから、「鶴見川の橋の下から拾われてきた」とからかわれました。
母は、わたしを出産した当時、ふくよかな体格だったのと、当時としては子供を産むには珍しい年齢だったので、
姉たちは全員、母が妊娠中とは思っていなかったそうです。
わたしが生まれた日は土曜日で、昼過ぎに姉たちが学校から帰ってくると、
母から「弟ができたわよ」と言われ、みんなたまげたそうです。